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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

「プロント」が紅茶市場を開拓する

コーヒー党と紅茶党という分け方があります。
この区分はもはや古いのではないでしょうか。
というのは、「プロント」を展開するプロントコーポレーションは、
11月10日から紅茶メニューを提供すると記者会見で発表しましたが、
ストレスの多い現代人にとっては、コーヒーも紅茶も欠かせない
息抜きになっていると思うからです。

プロントの紅茶の新メニューは、「シングルエステート セイロンティー
スリランカ“ウィキリア農園”」です。
「紅茶を通して、お茶の楽しみ方を届けていきたい」
プロントコーポレーション社長の竹村典彦さんは、新作商品記者発表会で
そう語りました。

「シングルエステート セイロンティー スリランカ“ウィキリア農園”」は、
スリランカのウィキリア農園で2014年度に収穫された茶葉だけを使用した
ノンブレンド紅茶です。
店舗では、ティーポットで提供され、濃いうまみと
やわらかい自然な甘みが楽しめるといいます。
実際、記者会見のあと、試飲しましたが、味もさることながら、
香りが豊かなことが強く印象に残りました。
香りは、現代人の心をなごませてくれますよね。
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プロントコーポレーションは、コーヒー豆の価格高騰などを受け、
以前からコーヒーに代わる主力商品を模索していました。
また、コンビニエンスストアでのカウンターコーヒーの人気に押され、
新しいメニューの投入により、テコ入れを図りたいという背景もありました。

ただし、紅茶は、コーヒーと比較して利益が出にくい面があると聞いたことがあります。
加えて、紅茶市場はまだまだ小さく、紅茶メニューがどれだけ集客につながるか、
疑問視する声もありますね。
ただし、1981年創業の「アフタヌーンティー」は成功していますし、
紅茶専門店の「ルピシア」も人気がありますよね。
スターバックスも日本法人の非上場化で、国内で紅茶専門店の展開を計画しています。
十分に市場はあると見ていいのではないでしょうか。

すでに、米国スターバックスでは、紅茶専門店を展開しています。
また、中国のスターバックスでは、メニューに中国茶がありました。
世界的に見ても、「茶葉の文化」は根強いと見ていいのではないかと思います。

「プロント」は、サントリーとUCCが共同出資してつくられた会社ですから、
「茶葉の文化」の普及に際しては、「烏龍茶」の王者サントリーが
力を貸す場面も出てくるかもしれませんね。
私は、これまでどちらかといえば、コーヒー党でしたが、
紅茶を飲むのも悪くない、と“計略”にはまりましたな。

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