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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

ビール大手首位のサントリーの意味

サントリーは、ついにキリンを抜いて、国内酒類の首位に立ちました。
初めてのことです。なぜ、サントリーはキリンに勝ったのでしょうか。

サントリーホールディングスの発表によると、14年12月期の連結売上高は、
前年対比20%増の2兆4552億円です。
一方のキリンホールディングスのそれは、2兆1957億円です。
純利益もサントリーが383億円に対して、キリンは323億円です。

サントリーは、ビールも清涼飲料も堅調に伸びているんですが、首位に
立ったのは、昨年、約1兆6000億円を投じて買収した米国ビーム社の
売上げの貢献が大きいと思われます。

つまり、人口減社会に加えて、ビール離れが進むなかで、海外への進出が
成功しているという見方ができるわけですね。
現に、海外売上高が7割伸びていますから。いまいったように“ビーム効果”
といったらいいでしょうかね。

その意味で、昨年、新しく社長に迎えた新浪剛史さんは、国際畑に強いだけに、
今後も海外事業の躍進で期待が持てるといういい方もできるでしょうね。

ただ、日本で首位に立ったからとはいえ、新浪さんがいうように、世界には
コカコーラのような強い企業がありますよね。それに、キリンを抜いた
とはいえ、それは多分にキリンの不振すなわち“敵失”によるものでは
ないでしょうかね。

まあ、首位に立ったからといって、奢らないためにも、それくらい謙虚に考えて
おいた方がいいですよね。

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