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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

宅配サービスはどこまで進化するか

最新の宅配サービス事情について、触れてみたいと思います。

やや旧聞に値しますが、今月6日、ヤマトホールディングスと楽天が提携を発表しました。これによって、楽天市場で購入した商品を、ファミリーマートやサークルKサンクスなど約2万店のコンビニ、約4000のヤマト直営店で受け取ることができるようになります。

アマゾンは、以前から同様のサービスを行っていますから、いまさらの感はありますが、ご存じのように、ネット通販は急拡大中です。各社、サービスの利便性を高めようと手を尽くすわけですね。

実際、通販で注文した荷物を自宅以外で受け取りたい人は、意外と多い。
平日の昼間は家にいない、家族に内緒で受け取りたい、一人住まいの女性は扉を開けるのに抵抗がある、リラックスタイムにノーメイクで配達担当者に会いたくないなど、理由はさまざまです。
では、どこで受け取るか。ヤマトは、06年から、再配達の際に直営店やコンビニでの受け取りを可能にするなど、コンビニと連携したサービスを行ってきました。12年には通販商品をコンビニで受け取れるサービスも開始しています。

荷物の受け取り方について、もっともチャレンジングなのは、やはりアマゾンではないでしょうかね。13年には、ドローンによる配達構想をぶちあげて話題になりました。

一例をあげれば、米国は、日本のように時間指定できる宅配便が整備されておらず、受け取りのために家で待つのは大変です。したがって、一部の地域では、コンビニに「アマゾンロッカー」を設置して、コンビニ受け取りを可能にしています。

ドイツ・ミュンヘン近郊では、自動車大手アウディ、国際物流のDHLと協力し、アウディのトランクに配送するサービスを試験的に開始しました。DHLの配送担当者は、アウディとアマゾンが開発したシステムでクルマの位置を追跡し、一度だけ使えるデジタルコードを使ってトランクを開け、なかに荷物を届けます。トランクからの返品も可能です。

土地の広さや治安、法規上の問題など、国や地域によっても、サービスは異なってくるでしょう。そういえば日本では、最近、マンションの宅配ボックスに加え、アマゾンのメール便が入る大型ポストが増えましたよね。受け取る側も工夫しているわけです。

10年後、いや5年後、通販の配送サービスはどこまで進化しているでしょうか。
届けて欲しい場所と時間のニーズに、どこまで対応できるかが問われます。
スマホのGPS機能やドローンの普及次第では、進化の余地は、まだまだありそうですね。

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