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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

パナの「スマ@ホーム」は家電目線

スマートフォンを使ったホームセキュリティシステムを10月15日に発売するのは、パナソニックです。毎月の定額料金がかからず、手持ちのスマホで手軽にホームセキュリティが実現できるのが売りです。

この「スマ@ホーム システム」と呼ばれる新製品は、家庭の無線LANに接続する「ホームユニット」、「屋外カメラ」、「屋内カメラ」、「開閉センサー」、「人感センサー」で構成されており、ホームユニットと各機器は、DECT準拠方式で接続される仕組みです。

なぜ、いま、ホームセキュリティなのか。背景にあるのは、共働き世帯と高齢者世帯の増加ですね。実際、共働き世帯は1000万世帯、高齢者の単身、二人暮らしは1122万世帯にのぼります。

パナソニックの調べによると、ニーズがあるにもかかわらず、ホームセキュリティの導入済家庭は3割に過ぎず、7割がセキュリティ機器を設置していないとか。「設置費用やランニングコストの高さがハードルになっているんですね」と、パナソニックコンシューマーマーケティングジャパン本部長の中島幸男さんは、8月26日、東京・有明のパナソニックセンターで開かれた記者発表の席上、語りました。
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「スマ@ホーム」は、家電目線を意識した、手軽なホームセキュリティというわけです。専用アプリをインストールしたスマホと連携して、屋内外に設置したカメラが映した映像をスマホで確認したり、センサーが音や動きを検知するとスマホに通知がいく。消費者にとって設置のハードルは大きく下がったといえるでしょうね。

記者発表では、外出中の母親がスマホで子供の帰宅を確認したり、外出先からカメラを通じて子供とコミュニケーションを図ったりする様子や、遠方に住む母親宅の室内温度が急に上がったことがスマホに通知され、母親に熱中症への注意を促すシーンなどが実演されました。
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女性の社会進出が進むなかで、これまで家庭内で行われてきた保育や介護をどうするかが大きな課題になっていますが、こうした家庭用のセキュリティシステムは、仕事と育児、仕事と介護を両立させるための助けになるでしょう。

「2018年度に国内70億円から100億円、海外400億円弱の売り上げを目標にしています」と、中島さんは語りました。

ホームセキュリティのニーズは日本だけではありません。スマホを使った、日本発の見守りシステムの成果が海外でどう迎えられるか、見ものですね。

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