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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

東京モーターショーの生き残り策は

再び、東京モーターショーの話です。

第44回東京モーターショー2015は、江東区・有明の東京ビッグサイトで30日、いよいよ一般公開されます。

モーターショーは、世界中の自動車メーカーが集う“お祭り”であり、“自動車ビジネスの主戦場”といっていい。その筆頭は、デトロイトモーターショーでしょう。米国の巨大自動車市場を土台に、ビッグ3の後押しもあり、文字通り国際的なモーターショーの地位を築いたのは、ご存じのとおりですね。

加えて、近年、米国に次ぐ世界第2位の販売台数を背景に、力をつけてきたのが上海と北京、毎年、交互に開催される中国のモーターショーです。なにしろ、会場がでかい。2015年4月の上海モーターショーの展示スペースは、なんと40万平米。ちなみに、東京ビッグサイトの展示会場が8万平米ですから、恐るべき広さなんですね。
そこに展示された車の総数は1343台。世界18の国と地域から2000社近くの出展社が参加しています。もはや、“史上最大”にして“史上最強”の自動車ショーが中国で開かれているといっていいでしょう。

東京モーターショーはというと、世界11か国から合計160社が参加しているに過ぎない。完全に中国にお株を奪われたかたちです。東京モーターショーは長く、アジア最大、いや世界でも有数のモーターショーとして君臨してきましたが、いまやアジア最大の座は上海に奪われているんですね。

東京モーターショーは、存在感を取り戻せるのか。起爆剤は2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックです。2大テーマは、自動運転と環境。その分野は、車載用電子機器を抜きには語れませんよね。

クルマはいまや電子機器のカタマリといっていい。自動運転にしろ、環境対応にしろ、電子機器なしには考えられません。電機メーカーも車載用電子機器分野は、最大の市場のハズです。家電最大手のパナソニックは、車載機器分野で2兆円の売り上げを目標にしている。にもかかわらず、東京モーターショーへの出展が見られない。

東京モーターショーでそれら技術を披露する日本の電機メーカーは、三菱電機、日立オートモーティブシステムズ、パイオニア、富士通です。
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現に、三菱電機は、HMIや車載情報機器の高度化、パワートレインや車載機器の電動化、予防安全技術の高度化と自動運転への挑戦という3つのテーマで東京モーターショーに出展しています。

「当社には、80年の自動車分野の歴史があります。総合的な技術力を結集して、近未来の安全、快適な自動運転を実現していきます」
三菱電機専務執行役の大橋豊さんは、プレスブリーフィングでそう語りました。
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電機メーカーにとって、もはや自動車分野が重要な稼ぎどころであるのは間違いない。であるなら、なぜ、パナソニックやソニーは、東京モーターショーに出展しないのか。じつは、パナソニックは、2015年4月に開催された上海モーターショーで、パナソニック・オートモーティブのブースを設けている。なぜ、東京モーターショーには出展しないのでしょうかね。

かりにも、主要電機メーカーが最先端の車載用電子機器の展示をすれば、世界中の自動車メーカーの関係者が東京モーターショーにやってくるのではないでしょうか。そうなれば、東京モーターショーも盛り上がるのは間違いないでしょう。

一層のこと、家電見本市「シーテック」と東京モーターショーを合体させてはどうかという乱暴な議論まであります。でも、かりにもそうなれば、自動車と電機、そして日本のものづくりを一層、力強く世界にアピールできるかもしれませんわね。

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