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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

ホンダの増益はどこまで本当か

ホンダの決算が好調です。度重なるリコール問題、タカタのエアバッグ問題、熊本製作所の被災など、このところのホンダにはいいニュースがありませんでしたが、ようやく出口が見えてきたようですね。
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ホンダが2日発表した2016年度第1四半期の営業利益は2668億円、前年同期に比べて11.5%の増益となりました。

米ドルなどに対する円高は、利益に重荷となったはずですが、ホンダにはそれをはねかえすだけの好材料があったということなんですね。

円高による悪影響を吸収するうえで大きかったのは、北米や中国における四輪車の販売増です。

北米の牽引役は、SUVとピックアップトラックです。ホンダはこの6月、ミッドサイズピックアップトラックの新型「リッジライン」を投入。新型「シビック」も北米販売の柱の一つとなっています。

「この秋の大統領選挙の影響を慎重に見極める必要はありますが、北米経済は堅調に推移していると見ています。現在、ホンダの北米におけるシェアは9.5%です。さらに存在力を高めていきます」
代表取締役副社長、執行役員の倉石誠司さんの決算発表の席上でのコメントです。

中国では、SUV「XR‐V」と「CR‐V」が好調です。今年投入した「シビック」は期待以上の売れ行きで、生産が追い付かないといいます。

じつは、ホンダの新車販売自体は2015年度も好調でした。米国では、過去最高の158万台を販売、中国でも初の100万台を達成しました。

ところが、2015年度、ホンダには新車販売の増加を打ち消すマイナス要因があったんですね。タカタ製エアバッグ問題です。品質関連費用が収益を圧迫していたんですね。

実際、ホンダの2015年度の連結決算は、製品保証引当金として約4360億円を損失計上したことから、純利益は前期比32%減の3445億円でした。

販売台数の増加やコスト削減効果は、品質関連費用で帳消しになっていたんですね。

ホンダを悩ませてきた品質関連費用がなくなったことで、ホンダはようやく息を吹き返したといったところです。

「巡航速に戻りました」
と、取締役専務執行役員の竹内弘平さんは語りました。

また、熊本地震の影響で止まっていた熊本製作所の二輪車製造は、8月に全面復旧する予定です。

問題は、今後の為替の行方です。いくら北米と中国の販売が伸びたとしても、このまま円高が進めば、事業に悪影響が出かねません。

「1ドル102円という円高は苦しい」
と、倉石さんは語りました。

かりに、このまま円高が続けば、第2四半期は利益を圧迫することが予想されますが、第2四半期も、北米と中国の販売増が円高の悪影響をカバーできるのかどうか。北米と中国は好調だとしても、まあ、そうそう楽観は許されません。油断はできません。

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