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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

三菱自動車の「事業拡大路線」は成功するか

無資格検査で揺れる日産自動車に対して、つい1年半前に燃費不正問題で窮地に立ち、ルノー日産アライアンスの一員となった三菱自動車は、「攻めの経営」に舵を切り、一転、両社は明暗を分けた。果たして、三菱自動車の事業拡大路線は成功するのか。


※三菱自動車の益子修CEO

「信頼を完全に回復したとは思っておらず、引き続き努力していきたい」
三菱自動車の最高経営責任者(CEO)の益子修氏は、都内で開かれた「中期経営計画」の発表会見の席上、そのように語りました。

日産の傘下に入るキッカケとなった三菱自動車の燃費不正問題の発覚から1年半。ご存じのように、今度は、〝兄貴分〟ともいうべき日産で無資格検査が発覚しました。

実際、日産は問題発覚を受けて、同16日に予定していた中期経営計画の発表を延期した。一方、三菱自動車は18日、日産自動車に先駆けて、2017年度から19年度までの3か年の中期経営計画を発表したんですね。

新中期経営計画では、19年度の売上高を16年度比31・1%増の2兆5000億円のほか、営業利益率も16年度の0・3%から6・0%以上にアップする計画を打ち出した。

加えて、92万台まで落ち込んだ年間販売台数を、19年度に130万台に回復させる計画です。

「新型車は、アライアンス以前に着手し、開発部門が諦めることなく手掛けてきました。多くの社員の自信を取り戻すためにも、ぜひ成功させたい」と、益子氏は述べました。

販売台数の回復に向けては、今後3年間で研究開発と設備投資を合わせて総額6000億円以上の大型投資を実行するという。

三菱自動車は、得意のスポーツ多目的車(SUV)をはじめ、プラグインハイブリッド(PHV)などの電動車に力を入れ、フィリピン、タイ、インドネシアに加え、中国市場での事業拡大にも本腰を入れる計画だ。

燃費データ改ざん問題で失った信頼の回復途中にある三菱自動車。早くも事業拡大路線に踏み出して、大丈夫なのか。

もちろん、規模の小さい三菱自動車が厳しい自動車競争を勝ち抜くためには、ルノー日産との連携を深め、共同購買や研究開発でのコスト削減を進めていかざるを得ないのは確かだ。

三菱自動車の拡大路線は吉とでるのか。凶と出るのか。

「とくにガバナンスと内部統制は強化してきました。慢心と油断がもっともいけないと考えています」と、益子氏は会見の席上、語りましたが、これまで以上に気を引き締めていかなければならないのはいうまでもないでしょう。

アライアンスの一員である三菱自動車に求められるのは、ブレーキとアクセルの微妙な使い分けではないか。

いよいよもって、益子氏の経営手腕が問われる場面が増えるといっていいでしょうね。

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