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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

トヨタ・章男社長の「サーキットよりラリー」の時代とは

昨日、毎年恒例、自動車工業団体新春賀詞交歓会が行われました。


※自工会会長の豊田章男さん

会場で、日本自動車工業会会長の豊田章男さんは、記者の質問に答えてこんな話をしていました。

「たとえていうなら、昭和はサーキットレース、平成はラリーだと思います。その心は、サーキットレースはバラつきなく同じ場所を走ることなんです。決められた形式のなかで走っていく。ですから、台数を伸ばすというようなことでの競争だったと思うんです。でもラリーは、知らない道を、コ・ドライバーという違うインダストリーの人に聞きながら走っているわけです」

自動車業界は、いま、「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」「CASE(つながるクルマ、自動運転、シェアリング、電動化)」などの変化が一気に押し寄せ、「100年に一度の大変革期」を迎えています。

この時代は、従来のサーキットレース、すなわち大量生産大量販売のビジネスモデルでは生き残っていけません。環境や技術など、さまざまな変化に対応しながら走り続けるためには、IT業界、サービス業、ベンチャー企業などと組み、助手席に座ってもらって、道案内を乞わなければならない。

優秀なパートナーを見つけ、共創していく力が問われる新しい時代のルールを、ラリーに例えたんですね。

環境やルールの変化は、自動車業界に限ったことではありません。あらゆる業界でルールは変わり、変化のスピードは増していますからね。

今年一年、どうぞよろしくお願いします。

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