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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

新型「ルークス」は日産のブランド力回復につながるか

日産は25日、新型軽自動車「ルークス」の発表会をインターネット中継で行いました。日産にとって2020年の新車第一弾となる新型「ルークス」。果たして日産のブランドイメージ回復に貢献できるでしょうか。

軽自動車のカテゴリーでは、ホンダの「N‐BOX」、ダイハツの「タント」など、スーパーハイトワゴンと呼ばれるモデルの需要が伸びています。広い室内、使い勝手のよさなど、ファミリー層のニーズを踏まえているからですね。

つまり、日産の新型「ルークス」は、激戦の軽スーパーハイトワゴン市場に真っ向勝負を挑むことになります。

「ミニバンの使い勝手と軽の運転のしやすさを両立させました」と、チーフエンジニアの斎藤雄之氏は述べました。

新型「ルークス」は、クラストップレベルの広い室内空間のほか、開口幅650mmの後席スライドドア、車体下に片足をかざすだけで開閉できるハンズフリーオートスライドドアの採用などが特徴です。

また、前席のシートのヒップポイントを60mm高くしたことによって、広い視野を確保しています。

さらに進化した運転支援技術「プロパイロット」の搭載のほか、新たにミリ波レーダーを追加搭載し、より遠くの先行車の状況を検知することが可能になっています。

日産の国内新車販売が振るわないもっとも大きな理由は、カルロス・ゴーン元会長の問題が尾を引いているからですね。まずは、魅力ある新車を発表して日産のイメージ回復を図る必要があります。

にもかかわらず、日産の19年のニューモデルは、軽自動車「デイズ」のフルモデルチェンジ、「スカイライン」のマイナーチェンジ、「セレナ」のマイナーチェンジだけでした。

日産が2020年の新車第一弾として、人気の軽スーパーハイトワゴンを投入したことは、日産の国内販売にとってはもちろん、日産のブランドイメージ回復にとっても大きな意味があるといえます。

新型「ルークス」は、競合の「N‐BOX」、「タント」と互角に戦うことができるかどうか。いや、それ以上に重要なのは、日産が技術の優位性をアピールすることで、ブランド力の回復を図ることではないでしょうか。

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