トヨタは3月30日、東京お台場の「MEGA WEB」でマイナーチェンジした「カローラフィールダー」「カローラアクシオ」を発表しました。1966年に発売された「初代カローラ」から49年。どんな進化を遂げたのか。
振り返ってみれば、「カローラ」は、日本のモータリゼーションの推進役を担うとともに、高度成長を支えた量産車です。トヨタの車づくりの中心的役割を果たし、その成功体験も大きいだけに、失敗が許されない車として、つねに大きな期待とプレッシャーを背負ってきました。
「カローラ」は、2013年7月、グローバル累計販売台数が4000万台を突破しました。150以上の国と地域で販売され、世界15拠点で生産されており、まさにトヨタの車づくりの中心的役割を担っています。
「変わらなければいけないところと変えてはいけないところがあります」と、チーフエンジニアの安井慎一さんはいいます。つまり、「カローラ」には、歴代のモデルが培ってきたブランドイメージの継承と同時に、時代の要請に合わせた進化が求められます。
では、時代の要請に合わせた進化とは何か。その答えは、マイナーチェンジした「カローラ」に搭載された2つの技術です。
一つめの技術は、新しく開発された高熱効率、低燃費の1・5リットルエンジンです。ハイブリッド開発で磨いた燃焼技術を生かし、ガソリン車の中心となる1.5リットル車の燃費性能は、「フィールダー」が23.0㎞/ℓ、「アクシオ」が23.4㎞/ℓです。いずれも従来車より17%の燃費向上を実現しています。また、ハイブリッド車はハイブリッドシステムの高効率化により、「フィールダー」「アクシオ」ともに33.8㎞/ℓにおよびます。
もう一つの技術は、「トヨタ セーフティ センスC」と呼ばれるパッケージ化された安全装備です。レーザーレーダーとカメラを組み合わせて、異なる2つのセンサーで高い認識性能と信頼性を両立しています。
「トヨタ セーフティ センスC」には、衝突の回避や衝突時の被害軽減をサポートする「プリクラッシュセーフティ」、車線逸脱による事故を未然に防ぐ「レーンディパーチャーアラート」、夜間の歩行者などの早期発見に貢献する「オートマチックハイビーム」の三つの機能が搭載されています。
過去、「カローラ」に搭載された技術は、必ずといっていいほど、トヨタのスタンダードになりました。その意味で、「トヨタ セーフティ センスC」が、今後のトヨタ車に搭載されていくのは間違いないといえるでしょう。