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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

筆記用具つれづれ

商売道具についてちょっと触れてみたいと思います。

今日の読売新聞は、ボールペンやシャープペンシルの販売額が増加傾向にあると伝えています。経産省のHPに載っている生産動態統計を見ると、14年の販売額は、ボールペンは約721億円で10年比18%増、シャープペンシルは約157億円で同14%増です。

今年はシャープ創業者の早川徳次が、シャープペンシルを商品化して100年。いまやシャーペンは、芯が折れにくいよう細かな工夫が施されていたり、芯詰まり防止機能が備わっていたりと、機能性が高い。
これらは、500円前後とやや高めですが、高機能の商品を買う人が増えているといいます。私も、先だってシャーペンを購入しました。

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パソコンは別として、私は職業柄、筆記用具はいろいろ使い分けています。
万年筆やシャーペン、ボールペン、サインペンなど、TPOに応じて使いわけてきました。
やはり、結構使うのは万年筆ですね。
最近の万年筆は、ペン先がどうも硬い。「モンブラン」も昔のに比べると硬いんですよね。長年それが不満でした。だから、ずっと使っていませんでした。

あるとき、某百貨店のモンブランの店先で、ベテランの方から、こんな話を聞きました。どのメーカーも硬くする傾向にあるというんですね。
モンブランをはじめ、万年筆メーカーは、あるときから、ペン先を硬くするようになった。その理由は、消費者がボールペンを使うようになったからで、万年筆もボールペンのようにペン先が硬くなった……という話をしてくれました。なるほど、と思いましたな。

そのとき、そっと次のようなことを教えてくれました。「セーラーさんがいちばん軟らかい」というんですね。セーラーの売り場にいって確かめると、なるほどその通りでした。いま、大小3本のセーラーの万年筆を、もっぱら愛用しています(写真)。

軟らかいといえば、最近の小学生は、HB鉛筆より2BやBといった軟らかく濃い鉛筆を好むといいます。三菱鉛筆の調査によれば、94年には5割弱だったHBは、14年には2割まで減り、その分、2Bが2割から4割に増えました。

まあ、文具には好き好きがありますね。よく知られるように、ゼブラやぺんてる、パイロットといった日本の文具メーカーの筆記用具は、海外でも評価が高い。日本のお土産としても定着しています。
書き心地のよさや品質の高さは、老若男女、万国共通ということでしょうか。
細かい機能や書き味、高品質は、日本のモノづくり力ですよね。

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