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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

ソニー「プレステVR」は何がすごいのか

いよいよVR(バーチャルリアリティ=仮想現実)がゲームの世界に入ってきます。10月13日に発売予定の「プレイステーションVR」では、これまでにない驚きの体験ができそうです。

「プレステVR」の発売を一か月後に控えた9月13日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアプレジデントの盛田厚さんは東京都内で記者会見し、その機能を紹介しました。
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VRは、コンピューターの中につくられた空間表現をあたかも現実であるかのように体験させる技術です。VRヘッドセットをかぶると、プレイヤーの360度を取り囲む3D空間が出現し、音と映像による臨場感から、まるでゲームの世界に入り込んでいるかのような体験ができるんですね。

じつは、VRの概念は、かなり前からありました。私は90年代初めでしたか、米シリコンバレーに取材にいきましたが、そのとき、フライトシミュレーションゲームを体験しました。

本当に自分が戦闘機を操縦しているかのようで、かなりリアリティがありました。これは、革命的だと思いましたね。いまにして思えば、あのフライトシミュレーションゲームはVRの走りだったのでしょうな。

ただし、当時のVRゲームは大掛かりなだけでなく、価格も高く、とてもではありませんが、家庭でVR体験ができるようになるとは考えられませんでした。

実際、VRの技術的な実現性が出てきたのは、ここ数年のことです。大きな進歩は、ヘッドマウントディスプレーの進化です。家庭でVR体験ができるという意味において、「プレステVR」は、ゲームの世界に新たな1ページを加えたといっていいでしょう。
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家庭にVRゲームを普及させるには、ソフトがものをいいます。VRの中でなら、空を飛んだり、ゾンビたちと戦ったりすることがリアルにできます。そんなVRのすごさを実体験できるソフトがどれだけ出てくるか。

記者会見では、お馴染みの「ファイナルファンタジー」や「バイオハザード」などのゲームだけでなく、音楽やドラマ、ドキュメンタリーなどのソフトが紹介されました。

VRの用途は、ゲームには限りません。例えば、VRを痛みの緩和に役立てられるのではないかと、米国では医療現場におけるVR利用の実証実験が始まっています。

ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアは13日、「プレステVR」の予約販売の受付を24日に再開すると発表しました。すでに6月と7月に予約を受け付けましたが、どちらも即日完売しています。

「プレステVR」は、ゲーム業界にとって、久々のヒットといっていいでしょうね。

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