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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

東京モーターフェス2018に見る未来のクルマ

今月6日から8日にわたって、日本自動車工業会の主催で、東京モーターフェス2018が開催されました。来場者数は3日間で延べ約21万8000人と、前回の2016年開催時の約11万人と比べ、倍近い人で賑わいました。

フェスでは、新型車の試乗、二輪・四輪のショー、子供向けのカートやバイク教室、痛車、豊田章男さんとマツコ・デラックスさんのトークショーまで、さまざまなプログラムが行われました。なかでも、「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」の観点からレポートします。

まずは、電動化とシェアリングについてです。


※日産の超小型モビリティ「日産ニューモビリティコンセプト」

日産「リーフ」を見る限り、EV(電気自動車)の乗用車の市販化、量産化に関して、国内は日産が先行していることに間違いありません。加えて、EVの超小型モビリティの普及に向けた取り組みが進んでいます。

東京モーターフェスで試乗会が行われた、2人乗りの超小型モビリティ「日産ニューモビリティコンセプト」がそのひとつです。航続距離100キロメートル、最高速度80キロで移動できる小回りの利くEVです。会場では、メガウェブ前のセンタープロムナード(公園)を通る夢の大橋の上にコースが設けられました。

試乗に講習は必要なく、運転免許証があれば、係員の説明を受けてすぐに乗りこなすことができます。「日産ニューモビリティコンセプト」の実証実験は全国で行われており、横浜では、「チョイモビヨコハマ」として、日産グローバル本社周辺の観光スポットをめぐる、シェアリングモビリティとして活躍しています。

大人2人の乗車を想定しているため、後席に重い荷物を載せて1人で移動したり、普通乗用車の入れない路地を巡ったりするのに便利です。ちょっとした買い物や観光用途であれば、パーソナルユースとしてのEVの役割は、現時点でも十分に果たせそうです。

実用化に向けた課題は〝安全性〟だといいます。フレームに囲まれているため、二輪車よりは安定性や安全性は高そうですが、四輪車のため、自動車扱いとなる点が、公道を走る上でネックなんですね。

同様の超小型モビリティは、トヨタの「i-ROAD(アイロード)」も、今回のフェスで、試乗が行われました。セブンイレブンの宅配車として定着しつつある、トヨタ車体の1人乗り超小型モビリティ「COMS(コムス)」のように、すでに市販化されているものもあります。

EVの乗用車の普及は徐々に進んでいますが、超小型モビリティの市販化やシェアリングサービスにも、EVの可能性がありそうですね。

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