1月9日、日産は横浜のグローバル本社で、電気自動車「リーフ」のハイパフォーマンスモデルの追加を発表した。
※「日産リーフ e+」の発表会に出席した星野朝子専務(写真左)とダニエレ・スキラッチ副社長
新しく発表された「日産リーフ e+(イープラス)」は、航続距離がJC08モードで従来の400キロから170キロ伸び、570キロに達しました。米テスラ社の「モデル3」のロングレンジバッテリーモデルが、航続距離約500キロといわれていますから、ライバル車にも劣らぬ航続距離を誇るわけです。
従来のモデルに比べてバッテリーの総電力量が1.5倍以上ある、62kWh の大容量バッテリーを搭載した結果です。
またこの日、会場では、モデルハウスを使った、電気自動車から家庭に電力を供給する、V2H(Vehicle to Home)のデモンストレーションも行われました。
例えば、好天の日に太陽光パネルで発電したエネルギーを「日産リーフ e+」に充電し、悪天候時や夜間に、家庭で使う電気を「日産リーフ e+」でまかなうシミュレーションが行われました。
※「リーフ e+」の電力供給デモンストレーション
「日産リーフ e+」のバッテリーの総電力は、日本の一般家庭の電力使用量の4日分に相当します。非常用電源としての活用、電力のピークシフトへの貢献、太陽光発電の有効活用など、乗用車以外にも、一般家庭のさまざまなシーンで活躍する可能性があるわけですね。
世界的にEVの注目は高まっていますが、一方で、電池のコスト、EV化によって増える発電量を何でまかなうのかなどの課題もあります。国内市場を見ても、EVはまだまだマイナーです。
「日産リーフ e+」は、航続距離は伸びた一方、価格は昨年発売の新型「リーフ」より50万円ほど高い約416万円からです。補助金があるとはいえ、決して安くない。
トヨタやホンダのEV開発も注目されるなかで、消費者は「日産リーフ e+」をどう評価するか、注目されます。