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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

トヨタ「メガウェブ」が22年の歴史に幕

トヨタの「メガウェブ」は1999年3月、臨海副都心エリアに誕生し、以来、ハイブリッド車から燃料電池車まで、トヨタの数々の活動を紹介してきました。累計来客数は、1億2700万人にのぼります。2021年12月31日、「メガウェブ」は22年の歴史に幕を下ろします。

トヨタの「メガウェブ」は、テーマごとにつくられた「トヨタ シティショウケース」「ライド スタジオ」「ヒストリーガレージ」の3つの施設からなります。

「トヨタ シティショウケース」のエントランスを抜けると、目に飛び込んでくるのは、社長の豊田章男氏が私財を投じてつくった「ルーキーレーシング」のレース参戦車両です。よく知られるように、「もっといいクルマをつくりたい」という想いのもとに、豊田氏は現役ドライバーとして、いまもステアリングを握っています。

エスカレーターに乗って、「トヨタ シティショウケース」1Fフロアに降りると、トヨタのスポーツカーブランド「GR」を体験できるゾーン、迫力ある走行をバーチャル体験できる「MEGAシアター」、グローバルに展開されている電動車の展示などがあります。

※トヨタ シティショウケース1F

試乗コース「ライドワン」は、開業以来もっとも人気があるゾーンです。「GRスープラ」「トヨタ86」「GRヤリス」「ハイエース」「カローラクロス」など、トヨタ車の中から選んだ車で全周1・3キロを2周できます。居合わせた若い男性2人組は、「GRスープラ」に乗り込んでいましたね。トヨタ初の超小型BEV(バッテリーEV)「C+pod」の乗り心地を試している男性もいました。

「若い人たちのクルマ離れがいわれますが、若い人たちに試乗してもらうことで、少しでもクルマに興味をもってもらえれば」というのは、「メガウェブ」を運営する株式会社アムラックストヨタ代表取締役社長の田中均氏です。


※ライドワンのGRヤリス

観覧車を仰ぎ見ながら、渡り廊下を歩いていったところにあるのは、「ライド スタジオ」です。子どもがミニカーに乗って、運転の楽しさや交通ルールを学べるゾーンです。水素でつくった電気で走る〝燃料電池車〟や水素燃料電池で走るバス〝SORA〟、親子で乗れる〝e-パレット〟もあります。

「ミニカーで遊びながら、燃料電池の仕組みを学ぶことができます」と、田中氏は語っていました。

コロナ禍以前は、インバウンドの集客に力を入れており、来場者数は大きく伸びました。現在の主要ターゲットは、ファミリー層です。

子ども向けのエンタテインメントに力を入れるのは、子どもだけでなく親にもアプローチができるからですね。子どもが興味をもてば、親が子どもを連れてやってくる回数も増えます。実際、「ライド スタジオ」では、スマホを手にミニカーに乗るお子さんを追いかける親御さんを多く見かけました。

「メガウェブ」が位置する臨海副都心パレットタウンは、2021年12月より順次営業を終了します。トヨタは、「メガウェブ」の跡地に大型複合アリーナを建設し、2025年秋にオープンする計画です。

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