あけましておめでとうございます。
今年も、本ブログをよろしくお願いします。
さて、“初荷”ともいうべき、今年最初のブログのネタは、もっともホットな自動車メーカーの動向です。
米ラスベガスで現地時間5日から8日まで、世界最大の“家電見本市”であるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー/セス)が開催されています。1967年にニューヨークでスタートしてから半世紀にわたって続く、歴史あるショーですよね。
そのCESは、近年、様変わりしています。
家電見本市というより、ハイテクの見本市になっているんですね。今年の主役は、家電よりむしろ、自動車関連技術やAIのようです。
家電と自動車の境目がなくなりつつあるのは、いまに始まったことではありません。もはや世界的な潮流です。そういえば、日本のCEATECは、昨年、「家電見本市」ではなく「 “CPS(サイバーフィジカルシステム=実空間と仮想空間を融合させたシステム)/IoT(モノのインターネット)”の総合展」をうたい、IoTを全面的に打ち出しました。
ひと昔前、2000年代には、CESの主役はテレビをはじめとするAV機器でした。ソニー、パナソニック、シャープ、サムスン……と、会場には大型テレビが並び、画質の美しさを競い合っていた。まさしく“家電”の見本市でしたよね。
それが、2010年代に入ってから、スマートフォンやタブレット端末が台頭し、インターネットに接続できるテレビ、ウェアラブル端末などが注目され始めた。去年のCESは、VR(バーチャルリアリティ)が大きな注目を集めていましたね。
そんななか、近年、一気に存在感を増しているのが自動車関連技術、さらにはAI(人工知能)の分野です。今年は、日本の大手自動車メーカー3社、トヨタ、日産、ホンダが参加しているほか、フォード、フィアット・クライスラー、BMWなども出展しています。自動車関連技術を出展する企業は145社にのぼるとか。
当然、ボッシュやコンチネンタルといった世界の自動車部品大手に加え、日本の電機メーカーではパナソニックも、車―車間通信や次世代コックピットなどの自動車関連技術を出展しています。
さらに、AI技術です。アマゾンやマイクロソフトは独自のAI技術をもつほか、近年、レノボやGE、ワールプール、サムスンなどもアマゾンやマイクロソフトのAIを使ったサービスや商品を発表しています。
トヨタは、今回のCESに、AIや自動運転機能などを搭載したコンセプトカー「TOYOTA Concept-愛i」を出展しました。AIでドライバーの表情やデ動作をデータ化し、例えば、ドライバーが疲れていると判断すれば、ラベンダーの香りを漂わせるなどするといいます。
10年ぶりの出展であるホンダも、ソフトバンクのAI技術「感情エンジン」搭載のコンセプトカーを出展しています。
CESはこれから、どこへ向かうのか。
もはや “家電”のくくりに回帰することはないでしょうね。当面は、自動車関連技術が存在感をもつ時代が続くのではないでしょうか。
家電メーカーも自動車メーカーも、部品メーカーも、生き残りをかけて、変化する市場環境に適応する力が問われているのは間違いありません。