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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

日産「ノート」は救世主か

日産自動車がいま、元気です。日産は長らく、国内新車販売台数ランキングが5位。さっぱり元気がありませんでした。

しかし、急上昇の気配があります。日産に何が起きているのか。

日産の小型車「ノート」が11月の国内販売で15,784台を記録し、軽自動車を含めた全銘柄のランキングで初めて1位になりました。トヨタ「プリウス」、ホンダ「N‐BOX」を抑えての快挙です。

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※「ノートe-POWER」

日本自動車販売協会連合会(自販連)によると、日産車が月間トップを獲得するのは、1987年5月の「サニー」以来、29年6か月ぶりだそうです。
なぜ、「ノート」は初の首位を獲得できたのか。新電動パワートレーン「e‐POWER」搭載グレードが、販売を大きく押し上げたんですね。

「e‐POWER」搭載の新型「ノート」は、外部から充電する代わりに、ガソリンを使ってエンジンで発電し、モーターだけで走ります。つまり、電動車でありながら、これまでの電気自動車と違って、充電スタンドなどで充電待ちをしなくてもいい。これが最大の利点ですね。

また、電動パワーの最大の魅力とされる加速性能、さらに、コンパクトカークラスでトップレベルのJC08モード34.0~37.2km/Lの燃費性能を誇ります。

じつは、日産は、2010年に電気自動車リーフを発売しましたが、平行していくつか電気自動車をベースとする技術を先行開発していました。その一つが、今回の「e‐POWER」なんですね。

「e‐POWER」の魅力は、乗ってもらわなければわかりません。日産は、「e‐POWER」の走りを体験してもらうために、これまでにも増して試乗に力を入れています。すっと加速する走り出しや低中速でのレスポンスのよさなどは、乗ってみなければわかりませんからね。

私は先だって、横浜の日産グローバル本社に取材に出掛けた際、ショールームをのぞいて、「ノート」を見ていたところ、「試乗会をやっています。乗ってみませんか」と声をかけられました。これまでなかったことです。気合が入っていましたね。

日産の元気を象徴する車がもう一台あります。この8月24日に発売された「プロパイロット」搭載の新型「セレナ」です。「プロパイロット」は、ご存じのとおり、高速道路の同一車線に限定した部分自動運転技術です。
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※新型「セレナ」

新型「セレナ」は、9月26日時点の受注台数が2万784台で、月間目標販売台数の約2.5倍を受注したことになります。

「e‐POWER」搭載の新型「ノート」と新型「セレナ」が、日産の国内販売の起爆剤となったのは確かです。今後、この2車種がどこまで国内販売を支える力になっていくのか。日産の国内市場での復活はなるか。日産の販売力にかかっていますね。

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