東京モーターショーは大きな節目を迎えています。というのは、自動運転、コネクテッドカー、EVなど、車そのものの変化に加え、来場者層にも変化の兆しが見えているからです。
※日本自動車工業会会長の西川廣人氏
日本自動車工業会は21日、都内で定例会見を行い、10月27日に開幕する「第45回 東京モーターショー2017」の概要を発表しました。
「東京モーターショーを世界一のテクノロジーモーターショーにしたい。規模ではなく、中身の質で存在感を高め、進化させたい」と、日本自動車工業会会長の西川廣人氏は会見の席上、そのように意気込みを語りました。
今回は、世界10か国から153の企業と団体が参加し、電動化や自動運転などの先端技術をアピールします。従来と同様に、最新の自動車技術を目玉に来場誘致を目ざしています。
ただ、これまでと違うのは、自動車ファンだけでなく、ITユーザーを強く意識していることなんですね。
なかでも、主催者である日本自動車工業会が力を入れるのは、参加型のプログラムです。来場者がスマートフォンを使ってアンケートに回答すると、結果が蓄積され、展示に反映される体験展示のほか、VR(仮想現実)を使ってコネクテッドカーをゲーム感覚で体験できるコーナーが設けられます。
また、「NEWS PICKS」とのコラボレーションによるトークイベントは、WEB上で同時配信されます。
このほか、車の試乗会も大幅に拡充され、公式アプリを通して試乗予約ができるんですね。
「車に興味のある人からITに興味のある人まで幅広い人にきていただきたい」というのは、西川氏のコメントです。
確かに、体験イベントの様子がSNSで拡散されれば、より多くの人に足を運んでもらうキッカケになりますよね。
いうまでもなく、SNSで情報拡散してもらうには、東京モーターショーの内容がおもしろくなければいけないし、内容に共感してもらわなければいけない。つまり、これまでにも増して発信力のあるイベントになる必要があります。
暮らしや社会と車がつながり、新たなモビリティが生まれようとしています。そして、未来のモビリティ社会の主役は、ITを使いこなす人たちです。
車の進化と同様、モーターショーもまた、進化、バージョンアップが求められているということですね。