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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

トヨタの新型「プリウス」、4つの先進技術とは

トヨタの今年度の“目玉”、4代目「プリウス」が12月に発売されます。何が“売り”なのでしょうか。

トヨタは13日、新型「プリウス」の技術説明会を東京・江東区のメガウェブで開きました。注目は、4つの先進技術です。

1つめは、なんといっても燃費ですね。新型「プリウス」の燃費は、3代目「プリウス」の32.6㎞/ℓから大幅に向上。もっともいいグレードで燃費40㎞/ℓを目標にしています。ガソリン車で最高レベルです。

駆動バッテリーは、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池をともに新しく開発して、リヤシート下に搭載している。

もっとも、エコカーの開発競争が激しくなるなかで、燃費がいいというだけでは優位には立てません。ハイブリッドカーのさらなる進化に向けて、何を“売り”にするか。

新型「プリウス」には、新しいクルマの開発手法「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」が導入されています。走りの楽しさ、乗り心地のよさをつくるには、重心を低くすることが欠かせない。

副社長の加藤光久さんは、2013年3月に開かれた、「もっといい車づくり」の説明会の席上、重心高について次のように語っていました。「現状は、残念ながら競合車に劣るレベルですが、次期モデルではクラストップの低重心を実現させ、運動性能で競合トップを目指して開発を進めていきます。また、それを実現するため低重心のユニットを開発し、それを低配置化します」

加藤さんのいう次期モデルが新型「プリウス」なんですね。これが、2つめの先進技術です。

さらに、3つめの先進技術として、要望が多かった雪道での走りにも対応しました。安定した走りを実現する「E‐Four(電気式4輪駆動方式)」を開発し、「プリウス」初の4輪駆動として採用している。
4つめは、衝突回避支援パッケージ「トヨタ・セーフティ・センスP」など、先進の安全技術の採用です。車だけでなく、歩行者も認識する歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセイフティのほか、ITS専用周波数を活用して、車同士、車と道路が直接通信して安全運転を支援する「ITSコネクト」を設定している。

これからの課題は、ハイブリッドカーのグローバルでの知名度を上げることです。開発責任者の製品企画本部、チーフエンジニアの豊島浩二さんは、「北米では、HVの知名度があるものの、世界ではまだ普及できていない。その良さを広げていきたい」と、技術説明会の席上、語りました。
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新型「プリウス」の日本での発売は、12月初旬です。どれだけ話題になるか。果たして、日本の自動車市場を盛り上げる起爆剤になるかどうか。

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