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経済ジャーナリスト 片山修 | Osamu Katayama Official Website

片山修のずたぶくろⅡ

経済ジャーナリスト 片山修が、
日々目にする種々雑多なメディアのなかから、
気になる話題をピックアップしてコメントします。

トヨタの「プリウスPHV」は次世代車の本命か

次世代環境対応車の本命は何か、EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド)、FCV(燃料電池車)――のどれか。

「ハイブリッドの次はなんだ?それはこのPHVです。これがトヨタの答えです」
トヨタ会長の内山田竹志さんは、こう語った。

トヨタは2月15日、都内で新型「プリウスPHV」発表会を開催しました。新型「プリウスPHV」は、トヨタがハイブリッド車に次ぐ、次世代環境対応車の柱と位置付けて発売する車です。

※発表会でお披露目になった新型プリウスPHV

PHVが「ハイブリッドの次」になれるかどうかは、つまるところ、この「プリウスPHV」が売れるかどうかですよね。価格は326万円から。やや高めの印象です。消費者から見て、それだけの魅力があるや否や。

新型「プリウスPHV」は、大容量リチウムイオン電池を搭載し、EV走行距離68.2キロ、最高時速135キロを実現。1.8リッターの高効率エンジンを搭載し、ハイブリッド車としての走行燃費も37.2キロと低燃費化を実現した。

充電システムは、専用の配線工事が不要なAC100V/6Aの一般家庭の普通充電では約14時間で満充電、トヨタの販売店(約4200基)や合同会社日本充電サービスと提携したコンビニ、ホテルなどの急速充電スポット(約14600基)を利用すれば約20分で80%の充電が可能となる。充電した電気は、屋外で家電製品に給電することもできる。最大電力1500Wで2日程度の電力を供給することができるため、災害時や電源のないキャンプ場など、非常用電源としての役割も期待できるという。

また、オプションとして、量産車では世界初となる「ソーラー充電システム」を採用し、太陽光エネルギーを駐車中に車両ルーフに取り付けられたソーラーパネルで駆動用バッテリーに給電して、1日最大約6.1キロ走行できる電力量を充電することができる。

トヨタは今年1月末までに、1997年に初代「プリウス」を発売してから20年足らずで、全世界累計1000万台のハイブリッド車の販売を達成した。

PHVの普及について、記者の質問に答えて「個人的には、ハイブリッドが1000万台普及したよりも早いのではないかと思っています」
と内山田さんは語った。

日産、フォルクスワーゲンなどが次世代環境対応車としてEVを本命視するのに対して、トヨタはPHVを本命とみているわけですが、果たしてどうでしょうか。答えが出るのには、少し時間がかかるでしょうね。

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